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糖質制限に取り組んだらコレステロールが上がったんですけど大丈夫なんでしょうか?

  • 糖質制限

私どもの職場、山の中にあるもんで、通勤も街から一山越えないとたどり着けません。

昨晩、帰宅するのに山越えの道をバイクで走っていると、左カーブを抜けた先に大きな黒い塊が…。

「んのおおおおお〜!」

と意味の分からん叫び声を上げて何とかコケずに止まったのですが、改めて黒い塊を見てみると、目が合いました。

え?目?

黒い塊は大きなイノシシでした。

イノシシ美味しかったなんて書いたもんで、仕返しにきたんでしょうか?

しばらくイノシシ食べんとこと心に誓った、あらてつです。

その後イノシシは、トコトコと山に登っていきました。

あ〜、怖かった…。

さて。

そんな恐怖体験(?)とはなんの関係もない今回のお話。

糖質制限に取り組んだ際のコレステロールについてご質問頂きましたのでご紹介致しますね。

『おいしそうですね
糖質制限ピザおいしそうです。
食べてみたいです。。。

質問なのですが、糖質制限で順調に減量できてよしよし、と思ってましたが今日の健康診断でコレステロール値が上昇していると指摘されました。。。

体重が減るのに喜んで毎日のようにおやつがわりにチーズを食べていたくらいしか原因が思い当たらないのですが、皆様のお話を見ているとコレステロールも減ったという方が多いのにどうして、という思いもあって。。。

チーズ毎日はやはり食べ過ぎだったのでしょうか・・・

しばらくチーズはやめてみます。』

なななさん、コメントありがとうございます。

ピザ、ほんとに美味しいです(笑)

京都に来られることがあれば、是非是非ハルディンさんにお越しくださいませ。

他にも糖質制限なメニューをいろいろとお待ちしておりますので♪

で、コレステロールですね。

そのコレステロールの数値のお話をする前に、

「人を不安に陥れるなんだかオカシイ日本のコレステロール基準値」

のお話を先に致しますので、しばしお付き合いのほどを。

今から5年前の2007年、日本動脈硬化学会のガイドライン見直しで、「総コレステロールは心筋梗塞とは無関係」となりまして、総コレステロール値が基準から外れました。

この改定までは、総コレステロールが220mg/dl以上あると高脂血症(2007 年に脂質異常症に改名)とされて、それこそドバドバコレステロール降下剤を飲まされてたんですよ。

日本のお医者さん、コレステロールの薬出すのが大好きなもんで、健診なんかでちょいとコレステロール値が高く出ると、すぐにコレステロール降下剤を飲まそうとします。

それが、「薬を出す際の基準が厳しすぎる」とずーっと批判されて来て、ようやく改正されたわけなんですが、だったら今まで飲まされてた薬はなんやってんちゅー話ですよね。

この間儲けていたのは製薬メーカーと一部のお医者さんで、体が悪くも無いのに薬を飲まされていた患者にとっては、たまったもんじゃないです。

ところが、同じく2007年の日本動脈硬化学会のガイドラインでは、LDLコレステロール値が140mg/dl以上を脂質異常症としています。

「LDLコレステロールが増加すると動脈硬化が起こり、心筋梗塞などのリスクとなる。」

ってのがその理由なんですが、日本より心筋梗塞が3倍多いアメリカでは、190mg/dl以上が基準となっています。

なんかおかしいもの感じるのは、私だけ?

有り体にいうと、この50mg/dlの差で、何千億円単位で薬代が変わってくるそうです。

こんな話もあります。

2002年、日本動脈硬化学会の高脂血症(当時)の基準が変更となりました。

2001年に出されていた改定案では、当時220mg/dl以上だった高コレステロール血症の基準値を、240mg/dl以上に引き上げることで承認されていました。

ところがどっこい。

2002年の最終的なガイドラインでは、某京大のエラいセンセイの「数値を変更すると現場が混乱する」の一声で、再び220mg/dl以上と元の数値に戻ってしまいました。

220を240に引き上げたのは、約5万人の高コレステロール血症患者を6年間調べた結果、心筋梗塞のリスクが増えたのは240mg/dl以上、という研究結果を受けてのことでした。

それが、1ドクターの「数値を変更すると現場が混乱する」との一声でひっくり返る。

どう考えたってオカシイですよね。

因みに、220mg/dlと240mg/dlの差はたった20mg/dlですが、薬代にすると一年で一千億円以上違うそうです。

この某京大のエラいセンセイが書いた文章、私も読みましたが、混乱するのは現場じゃなくて、アンタの銀行口座と支払いじゃないのか?と勘ぐりたくなりましたよ。

まあ、早い話、日本の今のコレステロールの基準値なんて、厚生労働省の木っ端役人と、その木っ端役人どもが天下りした製薬会社、加えてごく一部の権益にまみれた大学教授との癒着が作りだしたもので、真っ当なもんじゃございません。

「でも、実際にコレステロール値が上がってるじゃないの!ホントに大丈夫なの?」と不安になると思います。

ここで、糖質制限を実践するとコレステロールはどうなるのか?

江部康二先生のブログから引用させて頂きます。

『糖質制限の実践で、血糖値、HbA1cは速やかに改善します。中性脂肪も速やかに改善します。HDL-コレステロールは増えますが、改善速度は個人差があります。
LDL-コレステロールと総コレステロールは、一定しません。少し減少する人が一番多いです。
いったん増加した後、徐々に減少する人もいますし、一部上昇する人もいます。
ちなみに下記は、スーパー糖質制限実践中の、私、江部康二の2008年8月のデータです。私の場合LDLは少し減少しました。
血糖値:104mg(60~109)
HbA1c:5.1%(4.3~5.8)
中性脂肪:68mg(50~149)
HDL-コレステロール:112.5mg(40~85)
LDL-コレステロール:104mg(140mg未満)
総コレステロールは、2007年改訂の日本動脈硬化学会のガイドラインで、心筋梗塞とは無関係ということで、基準から外れました。従いまして、糖質制限実践中で問題となるのは、LDL-コレステロールだけですね。
バーンスタイン先生の本の「総コレステロール÷HDL」とか「中性脂肪÷HDL」は、少々総コレステロールが高くてもHDL-コレステロールが多いと大丈夫であり、中性脂肪が低くてHDL-コレステロールが多い人は一番好ましいということです。
LDL-コレステロールのなかで、真の悪玉は酸化LDL-コレステロールです。酸化LDL-コレステロールこそが動脈硬化の元凶とされています。
小粒子LDL-コレステロールが多いと、酸化LDLが増えます。通常のLDL-コレステロールは、肝臓から末梢組織に細胞膜などの原料となるコレステロールを運んでいく役割があり、体にとって必要なもので悪玉ではありません。
糖質制限を実践すれば、中性脂肪が低下してHDL-コレステロールが増えて、小粒子LDLと酸化LDLは減少しますので好ましいのです。
小粒子LDLと酸化LDLは、直接測定が困難なので、中性脂肪とHDL-コレステロール値から推定することになります。
中性脂肪が多くて、HDL-コレステロールが低い人は、小粒子LDLと酸化LDLが増えるので、要注意です。
また、最近の説でLDL-C/HDL-C比が2.5を超えると、血管壁のプラーク占拠率が増えて動脈硬化の危険因子となるそうです。
結論です。
糖質制限実践中で問題となるのは、LDL-コレステロールだけです。LDL-コレステロール値に関しては、日本のガイドラインは厳しすぎるので、米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)のガイドラインにしたがい、
低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、
中程度リスク者で160mg/dl、
高リスク者で130mg/dl
が一つの目安になります。
一方、糖質制限実践により一旦LDL-コレステロール値が上昇しても、徐々に減る人が多いのでしばらく経過を見る選択肢もありますね。』

というわけです。

あと、肉やらチーズやら玉子やらを食べると、一時的にコレステロール値が上がります。

ですが、人間の体は良くできたもんで、外部から入るコレステロールが多くなると、体内で作るコレステロールを減らします。

なので、一旦上がったコレステロール値も、段々と調整されて下がってくるわけですね。

以上、なななさん、いかがでしょうか?

ちょっとは不安の解消になりましたか?

まだまだ不安でしたら、江部康二先生のブログの「コレステロール」のカテゴリーをご覧ください。

私よりもはるかに説得力がありますので(笑)

 

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